今週は「村上龍を歩く」をお休みして、松本清張の「砂の器」をとりあげました。来週18日からTBS日曜劇場で中居正広(SMAP)主演の「砂の器」の連ドラが始まります。特にテレビドラマが始まるので取材した訳ではなくて、以前から準備していたですが、タイミングもいいので掲載します。
今回の取材は、原作と、昭和49年(1974) 主演:丹波哲郎、加藤剛、森田健作で映画化された時の撮影場所を中心に紹介しています。2004年1月18日から始まる中居正広(SMAP)主演の「砂の器」は、原作とは少し違ったストーリーで、TBSのホームページを見ると、時代設定は現代、主人公を刑事役から犯人に置き換えています。中居正広が犯人役になるようです。テレビドラマの撮影場所が何処なのか愉しみです。(そちらも順次紹介したいとおもっています)
<松本清張記念館>
北は秋田から南は博多までの取材で、結局、三年かかってしまいました。取材の場所が、辺鄙な所が多くて、又、休みの日を利用しての取材でしたので、時間がかかりました。まず最初に紹介するところは「松本清張記念館」です。松本清張が子供の頃から朝日新聞社時代を過ごした、福岡県北九州市に建てられています。松本清張記念館図録の書き出しを読むと、「松本清張はあらゆる規範をのりこえた作家である。日本の文学史上初めて出現した多様にして明確な個性を有する作家ということである。芥川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝が本来は直木賞の候補作だったという経緯が示すように、一つの型に分類することが不可能な大きさを文学者だった。…」、と書かれています。さすがです。
【松本清張】 1909(明治42)年12月、福岡県小倉市(現・北九州市)に生れる。53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。63年「日本の黒い霧」などの業績により日本ジャーナリスト会議賞受賞。70年菊池寛賞、90年朝日賞受賞。「点と線」「波の塔」「日本の黒い霧」「現代官僚論」「昭和史発掘」「古代史疑」「火の路」「霧の会議」「草の径」など多方面にわたる多くの著作がある。92(平成4)年8月死去。98年8月、北九州市に「松本清張記念館」が開館した。(文春文庫「松本清張の世界」より)
★左上の写真が、福岡県北九州市の松本清張記念館です。住所は福岡県北九州市城内2−3です。中には杉並に建てられていた松本清張宅が移築されており、二階の松本清張の書斎や、書庫をそのまま見る事ができます。松本清張オタクは是非とも見学して下さい!! |