今週から「新宿」を特集します。昭和30年代から昭和40年代終わりにかけて、ジャズ喫茶全盛時代の「新宿」を、小説家と共に歩きます。ます最初はビートたけし(小説家かどうかは?)ですが、中上健次、五木寛之、村上龍、村上春樹、他を予定しています。御期待ください!!
私個人的には、映画監督や喜劇人としての”ビートたけし”よりも、小説家としてのビートたけしの方が興味が沸くのですが、経秀実が「ユリイカ」の北野武特集号で「小説を書かない作家」として、この辺りの話題について書いています。「ビートたけしは一九八四年の『ギャグ狂殺人事件』に始まって、九六年の『草野球の神様』にいたるまで、ほぼ十冊の小説を「ビートたけし」の名前で発表している。ほぼ十冊という言い方をするのに、別段他意はない。単純に考えても、『浅草キッド』のような実名ものを小説と呼ぶかノンフィクションに分類するかといった問題は残るし、「書き下ろし実名ポルノ小説」と銘うたれたケッサク掌編「オレのポコチンに人格はない」(『しまいにゃ笑うぞ』所収)などもあるからである。小説家たけしを漫才師、テレビタレント、DJ、ジャーナリスティックな毒舌家、映画監督、俳優……としてのたけし(あるいは、北野武)に比すれば、相対的に少ない影響力しか持たない存在であることは、論をまたない。…「おれ、自分で字を書いたことないから、できちゃって読んで終わりだから(笑)」…」。自分で書かないにしてもネタは話しているのでしょうから、読者にどのように書いたら興味をわかせる事が出来るのか、また売れるのかは、よく理解していた上でゴーストライターに書かせているのでしょう。そう考えれば、口実筆記と変わらない気がします。
★左の写真はビートたけしについての年譜が一番詳しく掲載されている笑芸人5号です。さまざまな本に書かれた過去の経歴を一冊にまとめた様な本です!
|