<田端機関区> 下山総裁を轢断した第869貨物列車とその前後を走った国鉄常磐線下りの列車について検討してみます。
列 車 |
現場通過時刻 |
備 考 |
295貨物列車 |
10時53分 |
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1201旅客列車 |
11時18分 |
進駐軍専用(横浜→札幌) |
869貨物列車 |
0時19分 |
轢断列車(D51651) |
2401電車 |
0時25分 |
死体発見電車 |
ここで松本清張の「日本の黒い霧」を参照すると「進駐軍軍用貨物列車が現場を通過したのは十一時十八分である。すると轢断列車の通過が零時十九分であるから約一時間の余裕があった。これを推測するに、第一二〇一列車から死体を降ろし、一旦 ロープ小屋に運んで行き、それから約一時間後に来る轢断列車の前に置くには十分の準備時間があったということである。」とあります。警視庁は第295貨物列車については詳細に調べていますが(死体を下ろした形跡はない)、第1201進駐軍専用列車については調べていません。調べていないというよりは調べられなかったようです(当時はまだ占領下です)。列車で死体を運び、降ろすならこの第1201進駐軍専用列車以外にはありません。またなぜか、轢断列車の869貨物列車は田端機関区で機関士を起こし忘れ、田端機関区を8分遅れで出発していおり、死体運搬に十分な時間をとったように見えます。
★左上の写真は田端機関区から出て常磐線方向に向かう線路です(田端駅付近)。常磐線に向かう線路は写真の先を左側に曲がっていきます(下記の地図参照)。写真を拡大して見てもらうと、常磐線方面への線路が見えます。
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