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最終更新日:2006年2月19日

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●コロッケパン食べ歩き 2002年8月31日 V01L03

korokke-pan52w.jpg 今週は、坂口安吾から少し離れて、日本製調理パンの王様、「コロッケパン」を食べ歩いてみました。村上春樹の「村上ラジオ」のなかに”コロッケとの蜜月”という話があります。「たまに商店街の肉屋さんで揚げたてのコロッケを買う。それからとなりのパン屋で焼きたての食パンを買い、近くの公園に行ってパンにコロッケをはさみ、むずかしいことなんか考えずにただ食べる。世の中には数多くのグルメ・レストランがあるけれど、気持ちよく晴れ上がった秋の午後に公園のベンチに座り、何の気兼ねもなく熱々のコロッケパンにかぶりつく喜びに匹敵するものがあるだろうか? いや、ありません (反語)。しかしこの本は食べ物の話が多いね。」と、晴れ上がった秋の午後に公園のベンチで食べるコロッケパン、なんともいえませんね、日本の文化そうものです!!

左の食パンに挟んだコロッケパンは「ちょうし屋」さん製です。

korokke-pan14w.jpg<コロッケパンとは>
 コロッケパンというと、パンにコロッケをはさんだだけのものだとおもわれますが、これがまた、奥が深いのです。まずパンですが、すこし粘りけのある、時間が経ってもパサパサにならないパンが要求されます。コロッケは味が表に出すぎず、パンとの相性で、それなりに柔らかいことが必要です。キャベツは歯ごたえのある、シャキシャキ感のでる、あまり細切りでないキャベツを挟みます。これに、少し濃いめのソースをかけて出来上がりです。出来立てのコロッケをキャベツと一緒に柔らかいパンに挟んでソースを多めにかけて、キャベツをかじる音をたてながら食べると絶品ですね、マクドナルドには真似のできない日本人にあう調理パンです。

korokke-pan12w.jpg?@谷口バン店>
 こんな所にパン屋が、と思わせる所にありました。お店の中に入って注文すると、その場で作ってくれます。作りおきはしないようです。パンの中に揚げたてのコロッケとキャベツを挟み、その上からソースをかけます。昔懐かしい紙袋にいれて谷口バン店特製コロッケパンの出来上がりです。このあたりは昭和21年発行の戦災焼失区域表示の東京都35区区分地図をみてみると、戦災にあっておらず、そのため昔の町並みと建物がそのまま残っているようです。やはりこういう場所でないと、昔ながらの調理バンは残らないのだろうとおもいました。パンはおもった以上に柔らかくて腰があり、コロッケとキャベツの柔らかさにマッチしていました。料理パンとしてはもったいないくらいのパンを使っています、今回ご紹介した中では一番美味しいパンだとおもいます。お値段はコロッケ一個入りとしては一番高くて、220円でした。コストパフォーマンスは悪いです。

左の写真が谷口バン店です。表通りからは100m以上離れて、脇道からも少し入ったところにあります。近所の人以外は絶対に行けない、わからないとおもいました。その上、お店がお店らしくないんですね、左の写真のように普通の家がお店になっています。看板もありません。気をつけないと通りすぎてしまいます。


korokke-pan41w.jpg?A「アムールエーパン(AMOUR A PAN)>
 神保町界隈では昔からある調理パンのお店です。当初は駿河台下の交差点近くにあったようですが今は神田錦町に移っています。このお店は調理パンの品数ではトップではないかとおもうくらいたくさんあります。コロッケパンから、ひじきパン、きんぴらごぼうパンまで、到底考えつかないような調理パンがありました。このお店のコロッケパンはコストパフォーマンスのよい170円です。パンも柔らかくて美味しく、コロッケとの相性もなかなかです。ただ、作り置きしていますので、時間が経つとコロッケの油の質が落ちますので、コロッケの味というよりはソースの味で食べしかありません。やはりコロッケパンは作りたてが一番美味しいのではないかとおもいます。

右の写真は現在のアムールエーパンです。ローマ字では”AMOUR A PAN”と書いてありましたので、”AMOUR”は辞書で調べると「恋愛事件,情事;不義[密通](の相手)」とありますので、”パンという情事の相手”とでも訳すのでしょうか。神保町らしいお店の名前でした。  

korokke-pan21w.jpg?B青木屋>
 テレビで何回か紹介されており、コロッケパンでは東京で最も有名なお店ではないでしょうか。紹介されたテレビ番組:「地球まるがじり」、どっちの料理ショー(1999/2:カレーパンに7−0で敗退、2001/9:焼きそばパンに2−5で敗退、なかなか勝てませんね)、アドマチック天国等。ここのコロッケパンは、コッペハン(小学校の給食で出ていたコッペパンとは全く違います)にコロッケを二つ挟んだ、ボリュームたっぷりのコロッケパンです。包装もされており、買ったままで汚い手で食べても大丈夫です。パンの柔らかさとコロッケの相性がよてもよく食べ応えのあるコロッケパンです。一つ240円で一番高かったのですがボリュームからするとコストパフォーマンスは一番だとおもいます。

左の写真のジャンボパンの看板がある所が青木屋さんです。明治通りから日光街道へ抜ける道の南千住警察署の直ぐ側にあります。駅からは遠くて、歩くと大変です。車で買いにくる人が中心だと思います。

korokke-pan31w.jpg?Cパンのオオムラ>
 上記の「青木屋」さんの直ぐ近くにあります。三ノ輪銀座商店街の中程にあり、昔からのパン屋さんです。お店は調理パンが中心で、こちらも品数豊富です。調理パンはやはり都心より少し離れた下町の方が美味しい店が多いのではないかとおもいます。このお店のコロッケパンの値段は最も安い、110円です。値段が安い割りにはパンも柔らかく、コロッケも油を含めて、なかなか美味しく揚がっていました。お店はお年寄りの御夫婦?で経営されているようで、それが低コストで販売できる秘訣ではないかとおもいます。

右の写真が三ノ輪銀座商店街で、左端が「パンのオオムラ」さんです。まさに下町の商店街という感じで、人通りが多くてよく売れていました。

korokke-pan51w.jpg?Dちょうし屋>
 以前にコロッケで紹介したお店です。今回はコロッケパンで紹介します。場所が東銀座の歌舞伎座の裏手にあり、かなり有名なコロッケ屋です。早い時間にいくと、普通のパンにコロッケを挟んで出してくれますが、パンが無くなると食パンに変わるようです。私は夕方いったのですが、食パンになっていました(食パンでいいですかと聞かれます)。このお店も、いつも混んでいて、特に昼前後は大変です。注文してからコロッケを揚げるので、出来立てで美味しいのですが、時間がかかってしまいます。一人当りの販売個数を制限したら、もっと多くの人に売れるのではないかとおもいます。値段は一個220円位だったとおもいます(忘れてしまいました)。今回は、唯一の、食パンのコロッケパンでした。なかなか美味しかったですよ。

左の写真が「ちょうし屋」さんです。周りは事務所ビルばかりです。


コロッケパン マップ
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【お店の住所】
・谷口パン店:東京都港区三田5-9-9 03-3455-4590 休日:日・祝日
・アムールエーパン:東京都千代田区神田錦町3-16 03-3291-8256 休日:土・日・祝日
・青木屋:東京都荒川区南千住6-47-14 03-3807-4517 休日:日・祝日
・パンのオオムラ:荒川区南千住1-29-6 03-3891-2957
・チョウシ屋:東京都中央区銀座3-11-6 電話03-3541-2982 休日:日・祝日
 
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