<Portrait in Jazz(ポートレイト・イン・ジャズ)>
和田誠がジャズマンの絵を描いて、村上春樹が文章を付けた、ジャズ初心者向けの本だとおもいます。平成9年と平成13年に「ポートレイト・イン・ジャズ」、「ポートレイト・イン・ジャズ2」として発行されたものを、文庫本で一冊にしています。私みたいな初心者には面白く読むことができました。「ポートレイト・イン・ジャズ2」の”まえがき”です。
「本書はタイトルからもおわかりのように、やはり和田誠さんと僕がコンビを組んで以前に出した『ポートレイト・イン・ジャズ』 の続篇である。体裁もやり方も前回とまったく同じだ。和田さんがまずジャズ・ミュージシャンをピックアップして絵を描き、僕がそれに文章をつけた。
こういう仕事をするのは、正直なところ、僕にとってはぜんぜん苦にならない。たとえば 「さあ、今日はクリフォード・ブラウンのことを書こうか」と思って、久しぶりに何枚かのブラウニーのアルバムを棚から引っぼり出してターンテーブルに載せ (そう、もちろんLPです)、いつもの椅子に身を沈めて、しばし音楽に耳を澄ませ、そのときに頭に浮かんだことを、今度は机に向かって、しかるべき長さの文章にまとめる。僕の書斎はリスニング・ルームも兼ねているので、こういうときはとても便利だ。…」。
平成9年でLPを聞いて書いているのですから相当のものです。村上春樹自身はレコード収集家と書かれていますから、数千枚のレコード棚から取り出せばいいのですが、われわれは良くてCD、レコードに関しては殆ど持っておりません。この本に掲載されているレコードくらいは(せめてCDくらいは)収集していないとだめですね。
★左上の写真は新潮文庫の「Portrait in Jazz(ポートレイト・イン・ジャズ)」です。和田誠と村上春樹の共著です。何回読み直しても面白い本です。雑学のネタ本としては最高です。