<朝松庵(中目黒)> こちらも明治時代からの蕎麦屋です。明治41年秋、「カレー」を新しい種物として、「うどん」に掛けて「カレー南ばん」、「ご飯」に載せて「カレー丼」として大阪は谷町で「東京そば」と号して手打ちの店を始めたのが最初です。大阪での大成功から、明治43年東京の店でも売り出したのです(朝松庵のパンフレットから)。井上宏生の「日本人はカレーライスがなぜ好きなのか」によると「カレーうどんを発明したのは早稲田の三朝庵だが、「カレー南蛮蕎麦」を発明したのは目黒の蕎麦屋「朝松庵」だとされている。朝松庵の創業は一八九二年ごろだといわれるが、この店も三朝庵同様、カレーライス人気に押され、日を追うごとに客足が遠のいていた。そこで、当時の主人が洋食と蕎麦との折衷料理を考えだし、「カレー南蛮蕎麦」を誕生させたのだった。夏目漱石が 『三四郎』を書いた翌年、一九〇九年ごろと伝えられる。」とあります。こちらも由緒ある「カレー南蛮」なのです。1909年は明治42年なので、お店のパンフレットと時期が少し違いますね。
★左の写真のセブンイレブンの横が朝松庵です。早稲田の三朝庵に比べると少々くたびれた風のお店です。場所が余りよくなくて、東急東横線の中目黒駅から徒歩15分位掛かります。中目黒銀座商店街の終わりの方で少々遠すぎます。一時過ぎに行ったらガラガラでした。味は、ま、昔の「カレー南蛮」という感じで、なかなか美味しかったのですが、駅から遠くて着くまでに疲れてしまいました。650円です。 |