kurenaidan30.gif kurenaidan-11.gif
 ▲トップページ著作権とリンクについてメール

最終更新日:2006年4月22日


●旧古河庭園 
   
 《東京都文化財》 1999年12月12日

今回も財閥シリーズで旧古河庭園に行って来ました。JR山手線駒込駅を降りて本郷通りを山手線の外側に向かって歩いて行きます。約10分位で着きます。 武蔵野台地の南斜面という地形を活かし、北側の小高い丘に洋館を建て、斜面は明るい洋風庭園、そして低地には池を中心にした和風庭園を配すという、変化に富んだ庭園です。この庭園はもと明治の元勲・陸奥宗光(陸奥宗光は明治維新前後に活躍した人物で、脱藩して坂本竜馬の海援隊に入り、明治以降は神奈川県知事、日清戦争時は外相で有名です)の邸宅で、その後、宗光の次男が古河財閥の養子にいかれたとき、邸宅も古河家の所有となり、三代目古河家当主の虎之助がここを古河家の本邸としました。戦後、国へ所有権が移り、地元の要望などをとり入れて東京都が国から無償で借り受け、一般公開したものです。この庭園は洋風庭園と和風庭園とからなっていますがそれぞれ設計者が異なっています。洋館と洋風庭園の設計者は、ジョサイア・コンドルです。 和風庭園は京都の著名な庭師・植治こと小川治兵衛の手によるもので、洋風庭園に勝るとも劣らない名園を造りあげています。旧古河庭園は、数少ない大正初期の庭園の原型をとどめる貴重な存在で、昭和57年8月4日に東京都文化財に指定されました。古河庭園裏の白壁もかなり見栄えがあります。

furukawa2-w.jpg【石造りの洋館(大谷美術館)】
 英国貴族の邸宅にならった古典様式で、天然スレートぶきレンガ造り。外壁は伊豆真鶴産の赤味をおびた小松石(安山岩)で覆われており、雨にぬれると落ち着いた色調をかもしだします。
【テラス式庭園】
 花壇を中心にした三段のゆるやかな階段状の庭園です。NHK等でヨーロッパの庭園紹介で良く見る庭園ですね。第一段テラスは、バラ、ユッカ、シュロの花壇。斜面は各種のツツジ、サツキで覆われています。鉄平石張りの石段を降りると第二段テラス。ここは左右対称の「幾何学模様花壇」。バラ、ドウダンツツジ、イブキを模様の中心に据え、その周囲をサワラ、ハクチョウゲ、ツツジの低い刈込で縁どっています。第三段テラスは、ツツジの植込です。本当にヨーロッパの庭園です。

ジョサイア・コンドル(Josiah Conder 1852-1920)
日本の近代洋風建築の普及に最も功績のあった英国人建築家。ロンドンに生まれ、東京にて没。
1877年来日。工部省技師、工部大学校(現東京大学工学部)教師等をつとめています。建築教育の制度を整え、日本人建築家の育成に力を注ぎました。弟子に辰野金吾(東京駅の設計者)等がいます。作品には旧帝室博物館、鹿鳴館(1883)、ニコライ堂(1891、現存)、綱町三井倶楽部(1913、現存)等があります。

【見学について】
所在地: 北区西ヶ原一丁目
問合先: TEL 3910-0394 旧古河庭園管理所(〒114 北区西ヶ原1-27-39)
交 通 : JR京浜東北線「上中里駅」下車 徒歩7分、山手線「駒込駅」下車徒歩12分、地下鉄南北線「西ヶ原駅」下車徒歩7分
無料公開日:みどりの日(4月29日)、都民の日(10月1日)

 ▲トップページページ先頭 著作権とリンクについてメール