
青山二郎については、余り書いた本がありませんでした。最近は白洲正子さんが書いておられますが、若いころのお話は書いておられません。唯一、宇野千代が「青山二郎の話」として、面白く書いていましたので、参考にしながら”青山二郎生誕の地”、麻布界隈を歩いてみました。
「…青山さんは明治三十四年の六月一日に、麻布新広尾町一丁目二十四番地に生まれた。…… 五つ違いの兄の民吉と、ただ二人の兄弟である。青山さんの生れた家は大地主で、いまの青山から麻布にかけた二倍の土地を持っていた。それで、青山と言う苗字なのだ、と人が言うのを聞いたことがある。正確な話かどうか分らないが、それくらいに広い範囲の土地を持っていた…」。
青山家は麻布周辺では相当の”財産家”だったようです。古川の改修で、この付近の土地を手に入れたのが発端でした。青山二郎のお祖父さんがえらかった!
★左上の写真は麻布十番、一の橋交差点から南側を撮影したものです。市電の一の橋停留所前に実家がありましたので、写真に写っている横断歩道を左側に渡った辺りです。写真に写っているビルの辺りは全て青山家の土地だったのではないでしょうか。